普通の人に「うちの会社の基幹システムはAS400で動いています。」と言うと、通常は
「(´・ω・`)?」のリアクションです。
少しコンピュータの仕事をしている若い人は
「ん?WindowsサーバーやLinuxサーバーみたいなもの?」と言います。
ちょっと年配の人は
「オフコンかー、なつかしいな。昔、使ってたわ」と言います。
AS400
AS400とはIBM社のオフィスコンピュータ(オフコン)のシリーズ名です。シリーズ名なので、実際の機種名は別です。iPhoneで例えるなら、iPhoneはシリーズ名でiPhone6が機種名です。iPhoneはApple社が、ハードウェアもOSも作っているのと同じで、AS400は、IBM社がハードウェアもOSも作っています。WindowsはMicrosoft社がOSを作っていて、ハードウェアは作っていません。(周辺機器やSurfaceはありますが、そのあたりを除いて)
ここでいう「ハードウェア」とはOSが動く本体(サーバー)のことです。
オフコンとは
オフィスコンピュータ、オフコンとは、中小企業でよく使われる比較的小型のコンピューターです。
wikipediaを見ましょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/オフィスコンピュータ
要は業務サーバーですが、OSやサーバー本体はメーカー独自の(クローズドの)設計のため、堅牢で事務処理が扱いやすいという特徴があります。
富士通やNECのオフコンもありますが、現在がんばって生き残っているのはオフコンはIBMのオフコンが多いです。
といっても、IBMのオフコンも縮小傾向です。
実はAS400ではない
上記で「AS400」は、オフコンのシリーズ名と言いましたが、このシリーズ名は、時代とともに変わっているので、いまは「AS400」ではありません。「AS400」の名称が有名すぎたため、シリーズ名が変わった後でも「AS400(えーえすよんひゃく)」や「AS(えーえす)」の名前が一般的に使われています。
じゃあ、いまのシリーズ名はなにかというと「Power Systems(パワーシステムズ)」です。
1988年 最初のAS/400がリリースされる。
DB2リレーショナルデータベースがシステムの中核部分に組み込まれている。
↓
2000年 eSever iSeries と改称。
(改称したけどAS400とみんな呼ぶ)
↓
2006年 System i と改称。
(改称したけどAS400とみんな呼ぶ)
↓
2008年 Power Systems を発表。
system i およびsystem p の後継機。シリーズ名は複数形
(やっぱりAS400とみんな呼ぶ)
Power Systems
https://ja.wikipedia.org/wiki/Power_Systems
wikipediaを見ると、System iとSystem pという2種類の系統のシリーズ名(ブランド名)が統合されています。となると、System pと区別するために、System iはいままで通り「AS400」と呼ぶほうがわかりやすいです。
AS400のOSは?
AS400とは、IBM製のオフコンのことで、サーバー本体(ハードウェア)とOS、ミドルウェア、ソフトウェアを(コンテキストによっては)丸ごと指しますが、このオフコンのOSはなんでしょう?
Apple社のiPhoneには「iOS」というOSが搭載されています。IBM社の「AS400」には「OS/400」という名称のOSが搭載されています。iOSもバージョンが変わるとiOS3 → iOS4 となりますが、同様に「OS/400」もOS400 V3 → OS400 V4 となります。
バージョンの下にリリースというものがあります。マイナーバージョンです。
バージョン4、リリース5の場合、V4R5やV4.5といいます。
で、この「OS400」という名称もかわって、現在では「IBM i」といいます。
「IBM i 6.1」とか「IBM i 7.1」です。最新は「IBM i 7.2」になります。
wikipediaをみよう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/OS/400
ASのOSのバージョンを調べるには以下の方法でできます。
AS/400(IBM i)のOSのバージョンを調べるには